江戸時代中期のベストセラー「養生訓」が、今再び注目されています♪
高齢化に伴う健康・予防医学への関心の高まりから、かつて(戦前)は、学校の授業でもお馴染みだった「養生訓」が300年を経て、再び脚光を浴びてるのは、それだけ神髄をついた偉大な名著なんですね。
▼貝原益軒とは
1630年、福岡藩士の子に生まれ、儒学者であり、博物学者であり、教育家でした。医学や自然科学にも精通した万能の学者で、幼少期は体が弱く病気がちであったにもかかわらず84歳という長寿を実現されました。
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養生訓の神髄
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何事もそうですが、枝先のハウツーばかりに飛びつくような愚者ではいけませんので、まずは、「養生訓」の書き出しにこめられた神髄を、自戒の念をこめてお伝えします。
自分の体は自分一人の所有物であるとの考えは、自分の体をぞんざいに扱い、健康を害する要因になる。天地、父母から与えられた尊い体であるからこそ大切にする。それこそが、天地、父母への恩返しの根本であり、健康にも通じる道である。
単なるハウツー健康法ではなく、こういった人生観をしっかり持つことが健康を実現する上で最も重要なことである、との300年前の大先輩からの教えなんですね。
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養生訓の骨子
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人間には3つの楽しみ(三楽)がある
1. 善行を積むこと(道を行って自分に間違いがなく、善を楽しむこと)
2. 健康を満喫すること(自分のからだに病気がなく気持ちよく楽しむこと)
3. 長寿を実現すること(長生きしてながく楽しむこと)
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健康長寿の秘訣
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健康長寿の秘訣=「内欲」と「外邪」を防ぐこと
「内欲を我慢すること」
この根本がしっかりできれば
「外邪も侵してこない」
この方程式が成り立つというのですね。
では、内欲とは?
1.飲食の欲
2.好色の欲
3.眠りの欲
4.しゃべりまくりたい欲
5.喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の七情の欲
暴飲暴食を禁止するのは当然ですが、特に飲食についての心得を細かく厳しく書いてあるのも特長で、俗にいう「腹八分」という言葉は益軒が考案したものです。
色欲を慎んで精力を惜しみ、長時間眠ることを戒め、怒り・悲しみなどの思いを少なくし、心を平らかにし、常に和楽にすることが大事であると説いています。
では、外邪とは?
天の四気( 風・寒・暑・湿 )のこと。
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流水はくさらず
たまり水はくさる
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益軒様は、食事のとり方への注意とともに体を動かすこと(運動)の重要性を説いていらっしゃいます。
人のからだも、一箇所にながく安楽に坐っていて動かないと飲食がとどこおって、気血が循環しないで病気になる。
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心はからだの主人である
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心はからだの主人である。この主人を静かに安らかにさせておかねばならぬ。からだは心の下僕である。動かしてはたらかせねばならぬ。心が安らかで静かだと、からだの主人たる天君はゆたかで、苦しみなく楽しむ。
と益軒様は素晴らしい卓見を書かれています。
…「心はからだの主人である。からだは心の下僕である」このお言葉、大変気に入っちゃいましたので、これから多用させていただいていいでしょうか??益軒様。m(__)m
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